トランスメディア提供アイコン01 みんな同じ大地の産物 kaloie

今日は何回段差を乗り越えましたか?

「街中を歩いていて目の前の段差に気が付かずにつまずきそうになった、そんな経験はないだろうか。その時は、ちょっとバランスを崩しただけだったかもしれない。でももし、あなたが車いすに乗っていたとしたら・・・。スロープがなければ、自力では前に進む事ができないだろう。たとえ小さな段差でも、体が不自由な人にとっては大きな障害になり得る。こうした視点で見てみると、実は、社会には「みなが暮らしやすい」とは言えない状況があちらこちらにある。 (中略) 「障害」とは、歩けない、見えない、聞こえないという心身機能の問題だけでなく、スロープがない、特定の職種に就けない、手話・点字サービスがない、人々の無関心や偏見・・・・というような物理的・制度的・情報面・心理面での『障がい者の社会参加を阻む障壁』も指しているのだ。このような壁に直面しているのは日本国内だけでも人口の約6%を占め、世界では総人口の約15%」

JICA定期広報が、この文章からコスタリカの障がい者支援の例を綴っている。


一晩明けて、明るくなったペレス セレドンの街を見て驚いた。

街の規模は自分が今住んでいるパナマの街とそんなに変わらない。

本当に小さな店にまでスロープがるのだ。

そして街には車いすの方が乗れるバスがある。

もちろん、スロープ全てが実用的とは言えないが、障がい者に目を向けた社会がそこにあった。
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コスタリカでは、2007年より人間の安全保障を重視した地域住民参加の総合リハビリテーション強化プロジェクト 通称 プロジェクト カロイエkaloie(カロイエとは先住民族の言葉で、『みんな同じ大地の産物』という意味だそう)が開始されている。
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San Vito という街にはこんなに大きな看板があった。そして、この小さな街にもスロープが。
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今回の研修で出会ったのは、そのプロジェクトに大きく関わってきた人達だ。

最初に、vida independiente (自立した生活)という組織で働く人達にあった。多くの障がい者で構成される組織で、彼らが今までのプロジェクトの経緯が報告してくれた。



その後、ある田舎に移動。その田舎には障がい者やその家族で構成されるグループがあった。

そして、この砂利道しかない田舎に車いすの方が乗れるバスが通っていたのだ。
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このバスもグループの彼らの働きかけで得たそう。

最初から不可能と思えばなんでも不可能。車いすの方が乗れるバスよりアスファルトが先なんて思えば、そこで終了・・・・・・・・、無謀なことをかたちにしていかないと、と思わされる。


コスタリカには障がい者の社会参加を保障する法律が1996年からあったそう。でも、実際の社会はそうではなかった。

そんな中、彼らは自らが社会を変えていくよう働きかけたそう。

障がいを持ち塞ぎ込んでいた人、田舎の小さな村の平凡な主婦、人前で話すのが苦手だった村長 が堂々とパナマの障がい者教育を担う省庁のお偉い人達に話をしている。対等に。自分達の持つ経験を教えているのだ。

そのパワーに感動した

このプロジェクトが成果を残し、社会を変えてきた月日は長く、それにはコスタリカ政府の努力やjicaの支援、
支え続けた日本人がいたのも事実だ。

jicaの定期広報によると、ある若い車いすの男性は、危険を承知で車椅子専用のスペースも昇降リフトもない路線バスに乗り込もうとしていたらいし、「僕が外に出るとことで社会のいろんな障害が見えてくる。そうやってまわりの人達の意識を変えていきたい」と、 彼をこんな風に思わせた切っ掛けも、このプロジェクトだったそう。

プロジェクトは切っ掛けを与え、支えていた。

でも、何より障がい者とその家族の努力があり、そして彼らが主役であるプロジェクトという印象を受けた。


もし今日あなたが、段差を乗り越える数が少ない社会に住んでいたら、障がい者が努力した社会なのかもしれない。


主役は現地の人。主役は障がい者やその家族。

実行するのも、努力するのも、躓くのも、成功を感じるのも、称賛されるのも、恩恵を受けるのも現地の人。



自分達は影で支えるのだ。ボランティアが主役になってはいけないという意味を深く感じた。



経済的にはコスタリカよりも裕福なパナマ。でも、福祉の面では大きく遅れをとったパナマ。

その原因は様々、そしてコスタリカと同様の道は辿れないだろうが、目指すべき目標が少し見えた。


自分に出来る精一杯で、脇役になりたい!!
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by power_of_youth82 | 2012-07-03 08:09

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